あざみ野
おさかべクリニック

★ぜんそくQ&A★

Q.最近、喘息に3成分配合の吸入薬が使えるようになったと聞きましたが、何でしょうか?
 喘息の基本病態は慢性的な気道の炎症と狭窄ですが、喘息の長期管理薬として気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬(ICS)、狭くなった気道を広げる長時間作用性β2刺激薬があり(LABA)、その2成分配合の吸入薬(商品名:レルベア、シムビコート、フルティフォーム、アドエア)がありますが、最近、気管支平滑筋の収縮を抑制する長時間作用性抗コリン薬(LAMA)を加えた3成分配合の吸入薬(商品名:テリルジー、エナジア)が使えるようになり、より良好な喘息コントロールを実現できるようになりました。 当院でも3成分配合の吸入薬を導入しておりますので、ご相談下さい。

Q.最近、難治性喘息治療に生物学的製剤が有効だとインターネットで知りましたが、教えてください。
 喘息の原因である気道の炎症には好酸球と呼ばれる血球が深く関わっています。喘息は気道(空気の通り道)に慢性の炎症が起こって狭くなり、呼吸がしにくくなる病気です。気道に炎症を引き起こしたり、喘息を重症化させたりする因子の一つとして、好酸球(こうさんきゅう)と呼ばれる血球が深く関わっていることが知られています。その好酸球の働きをより活発にするのがIL-5という化学伝達物質です。このIL-5のはたらきを抑える薬剤メポリズマブ(商品名:ヌーカラ)が生物学的製剤であり、IL-5の働きを抑えて、炎症を引き起こす好酸球を減らす作用があり、気道に集まる好酸球を減らして、喘息の症状をより良くコントロールできる薬剤です。

Q.夜間に発作が出た時が心配
 家族の方や御自身も含めて最も不安なことは当院が閉院した後、あるいは休日や祝日に不幸にして発作が出てしまった時の治療はどうなんだろうか?
 この事は入院施設のないクリニックに通院している多くの喘息患者さんが持っている一番の心配事です。
 現在、喘息の治療は目覚しい進歩があり専門医において的確な治療を定期的に行っている限り夜間及び明け方の発作はほとんどないといっても過言ではありません。

Q.喘息の専門医とは?
 本を読んだり公演を聞いたりすると、「喘息の専門医にかかりなさい」と 説明されますが、現在の医療界において「喘息の専門医」という資格はありません。喘息などのアレルギー疾患を研究している医師の集まりである、日本アレルギー学 会には、経験年数と研究実績によって認定医、その上の専門医、さらに最も経験が長く、医師を指導する立場でもある指導医という制度があります。そこで、アレルギー学会の資格を有している呼吸器科・アレルギー科の内科の医師が、「喘息の専門医」だといえるでしょう。

Q.吸入ステロイドって本当に安全なの?
副作用はないの?

 喘息の治療薬にはいろいろな種類の薬があるのですが、吸入ステロイド薬は、喘息の基本病態である炎症を抑える効果が強力で、副作用も少なく世界的に喘息治療の第一選択薬として位置づけられています。データによると吸入ステロイドを使っていない患者さんが、他の種類の治療薬を使っているのにも係わらず喘息症状の悪化により入院、欠席、欠勤を経験した方が76.2%という報告もあります。その患者さんたちに吸入ステロイドを使用したところ多くの患者さんが入院、欠席、欠勤がなくなりました。
 またステロイドを使用していてもっとも気になる副作用の話ですが、経口ステロイドと違い、局所作用を目的に開発されていることもあり、全身性の副作用はほとんど心配ありません。現在の吸入ステロイドは成長期のお子さんに使用しても成長抑制を引き起こさないということが裏付けされていますので、お子さんにも安心して使用できます。逆に成長期のお子さんが喘息の治療を受けないままですと、運動などができないことによる成長へ影響が考えられますので、早い時期の治療は重要とされています。ただし発生率は非常に低いが口の中の感染症など注意しなければならない事もありますが、これは吸入後のうがいなどによって防ぐことができます。

Q.最近アレルギー反応の原因となる抗体を抑える抗IgE抗体療法が
喘息に有効であると聞きましたが、何ですか?

 喘息患者さんの約半数はダニやハウスダストなどが原因となす、アレルギー性喘息です。
 通常、抗原(ダニやハウスダスト)が体内に侵入すると抗原に結合する抗体、IgEがつくられます。
 この抗原と抗体がアレルギー反応に関係する細胞に結合することによって、気管支に炎症を起こす化学物質(ロイコトリエン、ヒスタミンなど)が放出されると、気管支が狭くなり咳や息苦しさ、痰などの喘息症状が引き起こされます。
 抗IgE抗体療法、オマリズマブ(商品名:ゾレア)という薬剤は、IgEと結合する事によって、抗原と結合できなくすることで、アレルギー反応を抑制します。

 月に1〜2回の注射が必要で、薬価も高額ですが、これまでの薬剤とは全く異なる作用機序を有しており難治性で重症の患者さんに対しても効果が期待できる薬剤です。
 当院でも抗IgE抗体療法を導入しておりますので、ご相談下さい。

戻る